塗 装

基本塗装は、メーカーがラッカー系で行っていると耳にしたので、安心して仕上げ塗りにかかる事が出来る。
勿論、そのままでOKと思うのなら、手間をかける必要は無い。
私は、そのままだと何となく平板な気がしたので、少しだけ手間をかけた。
以下、何かの参考になれば幸いです。

各処理を行う前、工作によって塗膜が剥がれたり、塗装が行き渡らず黒いプラ下地が目立っている部分にはクレオスのbW銀を塗る。少々明るめだが、後の処理で目立たなくなる。
修正が終わったら、最初に機体全体に金属的な色味を強調するように青系色でフィルターをかける。
やり方は、ペトロールで油絵の具のウィンザー&ニュートン(以下W&N)のブルーブラックを、塗った時ほんの少し色が着く程度に薄めた物を全体に塗る。表面が乾いた感じがしたら、部分で強調したい所には何度か塗る。その後、用心の為一晩乾燥させる。

翌日、単調になりがちな銀色の機体が若干青味を増した事を確認したら、今度は各部を強調するために、油絵の具の焦げ茶色でいくつかのパネルを前述した様に薄めた色で塗る。
私は、資料的には殆ど無いにも等しいので、それこそ好きな様に塗った。
特に、機体上面に見える3段式スーパーチャージャーは、WWUのP38をデザインモチーフにしたと言う事なので、実機を元にその部分を強調してみた。
乾燥状態を確認しながら、色味に不満があれば何度か上から塗り重ねる。塗り重ねる事で、深み等変化が出てくる。
この時注意したことは、茶色があまり赤系に振れていない様にした事だ。これは、錆びと言うより多少金属が熱で焼けた程度と言う印象を持たせる為だ。有る程度納得が出来たら、一晩乾燥させる。

次に、個人的にはあまり好きではないのだが、スジ彫りにスミ入れをした。
前述同様に、ペトロールでW&Nのランプブラックを薄め凹部に面そう筆で流し込む。
全て終わった後、よく見てみると、意外に単調だった機体が引き締まった印象を持つに至った。
そして、もう少し強調させた方が良いと感じたスーパーチャージャー部にだけ茶色を重ね塗りした。

その後、見ている内に殆ど思いつきで、機体各パーツの合わせ部分や凹みを更に強調してみることにした。
方法としては、思った場所に、ほんの少しペトロールで薄めたランプブラックを置き、乾いた筆でグラデをかける様に筆を動かすだけだ。機体の上下面に、思いつくままに施した。
完成した姿は、多少メリハリがついた感じがした。人による好みはあるだろうが、私のお気に入りとなった。

製作自体は非常に楽しかった。出来れば、バンダイには、このシリーズ是非続けて欲しかった。
こんなに簡単に、電飾も、本体パーツ類も、組むだけで素晴らしい完成品となるキットは恐らく他には無いのでは。もし続いていれば、D型と、クリンゴン艦も計画に入っていたとか。版権の関係で今後の発売も無いとは聞くけれど、2008年クリスマス アメリカ公開予定の新作映画に合わせて、再販も含めて期待したいところだ。



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